「リーバイス」、それは単なるジーンズブランドを超えた、時代を越える象徴です。この記事では、リーバイスの歴史とその象徴的な意味を深く探ります。アキュエイトステッチとツーホースマーク、これらの起源と背後に隠されたストーリー、そしてリーバイスが持つ国際的な影響について詳細に解説しています。リーバイス愛好者はもちろん、ファッションや歴史に興味を持つすべての人にとって、必読の内容となっています。リーバイスの深い歴史とその魅力を、この記事を通して感じ取ってください。
目次
1. リーバイスの象徴としてのアキュエイトステッチ
左はリーバイス草創期のブラウンダック製のウエアに
付くパッチ。革製だがツーホースマークではなく、品
質やリベット補強の特許取得年月日などが記されてい
る。下はNo.2デニムに付くリネン製パッチ。××以下
の廉価版にも頑強性の”証”はしっかりと付記される
画像引用元:boonVINTAGE
- アキュエイトステッチの起源
一目見ただけでリーバイス商品とわかる箇所は数多い。その中でも最も顕著な部位は、ヒップポケットに施されたアキュエイトステッチである。このステッチは、1873年に初めて採用され、当初はポケット裏にあて布を施すためのものであった。しかし、後に裏打ちをやめても、リーバイスの象徴として残された。 - アキュエイトステッチの意味とモチーフ
この独特のカーブを描くステッチングには、諸説が混在している。翼をはばたかせたアメリカン・イーグルの姿や、アーチ(弓形門)との見方もある。しかし、アキュエイトという言葉はリーバイスの造語で、”arc”の発音が弧を意味することに由来している。
2. リーバイスの象徴としてのツーホースマーク
- ツーホースマークの誕生
もう1つの象徴であるツーホースマークは、1886年に革のパッチに記された。このマークは、ヤコブ・W・デイビスが作り上げた、最強度を誇るウェアを知らしめるもので、馬の力をもってしても絶対に破れないことを示している。 - ツーホースマークの意義とエピソード
ワイオミング州オットーに住んでいたある女性が、路肩から外れた車を引き上げようとした際、リーバイスのパンツを使用して車を引き上げ、そのパンツは破れることなく耐えたというエピソードがある。この卓越した耐久性が、他社がツーホースマークを真似しなかった理由かもしれない。
3. リーバイスの国際的な影響と展開
- 商標登録と模倣
1943年、太平洋戦争の真っ只中にリーバイスのアキュエイトステッチは商標登録された。それまで多くの競合他社が真似をしていたが、リーバイスの商品が絶大な信頼を得ていたことが示されている。 - 日本への影響
1905年には、リーバイスの商標が日本で登録された。1906年の大地震で多くの資料が失われたが、この時期に既にリーバイスの名前が日本に届いていたことは驚きである。
左:1899年の広告
Courtesy Levi Strauss & Co. Archives, San Francisco CA
右:戦前までのアキュエイトステッチは1本針で縫製
Courtesy Levi Strauss &Co. Archives, San Francisco CA
画像引用元:boonVINTAGE